◆脳出血の後遺症で現れた寝汗・・・70代男性


●症状(主訴)

脳出血の後遺症として術後より出始めた就寝中の汗がひどい。毎日サラサラな汗をびっしょりとかき、一日3回くらいシャツを変えないと体が冷えてしまうから何とかしてほしいとのこと。 

その他随伴症状

・下肢のむくみ(患側>健側)

・片麻痺(拘縮)

・リハビリ時に歩行で患側が着地時にでる踵や膝内側の痛み 

・健側で手すりを持つ際に出てきた母指の腱鞘炎

・脳出血後から時折でる長時間止まらないしゃっくり

・時折出る下肢のつり(こむらがえり)

・夜間頻尿

 

●検査&問診

・サラサラの汗 量もかなり多い

・日中も汗をかきやすい

・手足は冷え性

・下肢のむくみ(+)(+) 靴下のあとがくっきり 皮膚を押すと凹み一時戻らない

 

●治療方針

学校で習う寝汗の治療は陰虚(体の中の陰の作用が減った状態)で体がほてり、どちらかというと水分の少ないベタベタしたような汗をかく。体の中の陰の作用が弱っているから、陰の

時間帯(日のさしていない時間帯)に症状が出る。・・・と習うのですが、こちらの方はいわゆる教科書どうりにいかない方です。 

・(教科書)→ベタベタで少ない汗   (実際)→サラサラで大量の汗(着替えないと冷える)

・(教科書)→体がほてる       (実際)→冷え性

 

・最初の治療方針

今回の患者様は脳出血後遺症のせいもあり、患側の足の浮腫が強くかなりむくみがあります

その下肢にたまった浮腫が横になることによって重力がなくなり、下肢にたまっていた水分が血流に戻り腎臓ろ過量が増えて、夜間尿や第三の腎臓である汗腺から出てしまうのではないかと考えました。 なので昼間の下肢のむくみを解消すべく、血流促進のツボとむくみのツボ、また通常では静脈やリンパは足の筋肉の運動があり少しずつ上半身へ戻っていくのですが、片麻痺のため動かせないのが難点でしたが、健幸ライフ株式会社の『あしふみ健幸ライフ』でブラブラと患側まで動かしていただきました。 この方法で2週間ほどやっていただきましたが。なかなか効果がなく、やはり一日3回ほど汗が出ます。 これは弱ったなといろいろな文献を読みあさっていたら、昭和鍼灸の大家『沢田健先生の鍼灸眞髄』という著書に寝汗のことが書いてありました。

 

《以下抜粋》

夜間の大量発汗は腎の逆だから、腎から肝にいき、水が過ぎて筋が緩み汗となって出ているのです。筋が緩んで汗を収めることが出来ぬ場合だから『筋縮~ツボの名前』にお灸をすえるのです!この現象は腎大過、肝不及の症です。腎が過ぎて、後から大洪水が押して来て肝で止まりここであふれるのです。この場合『騎竹馬』にすえるといいです。‥との事。

 

ここに書いてある『筋縮』や『騎竹馬』というツボの周辺を丹念に押していっていると、本人がかなり痛がるところがあります。 その近くを押しても何ともないのにそこだけ痛い。押していてここだっという感覚が走りました。 そこへお灸を9つすえて当日はやめました。翌週の訪問日に寝汗の事を聞くと、今回は3回から1回に減ったとのこと。その週も同じくすえて、合計4週目の訪問日にお話を聞くと、1回着替えがあったとしても前ほどびっしょりとはかかず、うっすらかく位らしいです。昨日に関しては一度も変えなかった・・とのこと、週に一度だけど、ここにお灸をすえていたらなくなると思います。

最近は、前まで便秘体質だったけど軟便が出るとの事。 何かいい薬とかありますか‥など聞かれたのですが、軟便で疲れるとか体調が悪くなることもないので、そのまま経過を見ていただくことにしました。なぜかというと、体の中の余分な水分が出て行っている最中かもしれないからです。今は経過観察中なのでまた報告いたします。

 

治療間隔

この患者様は私が健幸ライフ株式会社から委託を受けて施術をしている患者様です。

週に一回訪問している患者様です。背中のお灸をすえだしてからは1ヵ月(4回)でかなり変化してきました。  

毎日3回大量の寝汗だったのが→→1回うっすらと汗をかいて着替えなくてもよくなりました。

 

考察

この施術方法に行きつくまで長い歳月かけてしまい力不足でしたが、ご本人様とお着替えに付き合う奥様にもご負担がかかっており、最近減ってきてかなり喜んでいただいております。